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2011年3月 5日 (土)

映画「100歳の少年と12通の手紙」

100歳の少年と12通の手紙 [DVD]

Oscar et la dame rose

フランス

2009

2010年11月公開

劇場鑑賞

近くの劇場に別の作品を観に行った際に、同じスクリーンで2本連続で公開されていて、せっかくの機会なので鑑賞することにしました。

小児病棟に入院中の10歳の少年オスカー(アミール)は、医者が両親に自分の命がそう長くないことを告げているのを聞いてしまい、不自然に彼に気を使う周囲の大人たちに対し心を閉ざし口をきかなくなり、医師(マックス・フォン・シドー)に病院の廊下で出会った気風の良い宅配ピザの女性ローズとなら話をしても良いと告げる。

宅配ピザ屋を営むローズ(ミシェル・ラロック)は大みそかまでの毎日病院までピザを宅配することを条件に大みそかまでの12日間オスカーに会いに病院に通うようになる。彼女はオスカーに1日を10年と考えて過ごすことと、毎日神様に手紙を書くことを提案し、オスカーは残された日々で毎日10年分の人生を謳歌していく・・・

こういう難病ものの映画は観ると落ち込んでしまうことも多いので自ら進んで見ることはあまりないのですが、意外や意外、お涙頂戴な感じではなく爽やかな感動を呼ぶ作品に仕上がっていて、思わず笑ってしまいそうになる場面も多く、なかなか素敵な映画に出会えました。

エリック・エマニュエル=シュミット監督はこれが長編映画第2作目ということですが、前作「地上5センチの恋心」もとてもキュートな作品で、ワクワクするような映像がいっぱいでしたが、今作でも色彩豊かな映像がとても印象に残りました。とりわけ、いくつか出てくる風船の映像がどれもこれも美しかったです。

この作品は周囲の大人たちの視点からではなく、オスカーの視点で物語を描いているので、「かわいそうな子ども」という感じではなく、彼が毎日を精一杯謳歌する姿を中心にしたのが良いですね。彼の想像力によってコミカルに映像化されるローズの語るプロレスの試合の話なんかはとても面白かったです(それが笑えるかどうかはまた別なんですが・・・)。

ラスト、一番悲しい場面も「見せない」演出にして、オスカー視点を貫いたのも、変に作品を重くさせていなくて、個人的にはかなり好感。

大人たちの描き方は、我々大人の観客は両親や病院の大人たちの心境をちゃんと理解できるんだけれど、それだけにそのことがまたオスカーの心を傷つけているのがとても心苦しかったですよね。自分がローズの立場になったときに果たして彼女のように接することができただろうかとか色々考えてしまいました。

オスカーの恋模様は10歳の少年ならではなんだけど、ちゃんと彼が10代、20代、30代、40代と年月を経て行くのに合わせて人生の蘊蓄を語っているのがなんとも微笑ましかったです。

決して楽しい気分になれる結末ではないけれど、オスカーが100年分の人生をちゃんと謳歌できたことが大きな救いになっていますよね。

ちょっと気になったのは、「○日目」っていうアニメショーンがいきなり終盤から毎日登場するようになったこと。これ、冒頭からずっと出してたほうが自然じゃないですか??

てか、全然気にしてなかったんだけど、この映画音楽がミシェル・ルグランではないですか!ま、でもあまり記憶に残ってないので、それ以上のコメントはできないんですが・・・。もうちょっと気をつけて聞けば良かったなぁ。

<関連過去レビュー>

映画「地上5センチの恋心」

同監督の長編映画第1作となる前作。カトリーヌ・フロが素敵です☆

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映画の映像をネットに利用する場合…

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突然のご質問をお許し下さい。映画の好きなブロガーです。私はブログやHPで映画の話題を載せています。時代劇から邦画洋画の話題作、古い懐かしの名画・・・とうとうさまざまです。その中で、映画の紹介のために公式サイトに掲載された映像や、上映中の作品ならば、映画ブログやサイトの映像をコピーして、自分のサイトに掲載しています。恐らくブログを発行している方は皆共通している行為だろうと想像します。東映や松竹等の配給会社の提供する写真や映像は、映画宣伝のため提供されているもので、映画のファンであり、いい映画を広く知ってもらうための普及に利用しているという軽い意識で利用させていただいてます。その裏には、少しも商業行為で利益に関係のないHPであり、これは著作権に抵触しない・・・という勝手な思い込みがあります。しかしこの写真、画像のコピーは、無断掲載、著作権に抵触する行為になるのでしょうか・・・?

私、現在、就職のためにWEBデザインを勉強しているものです。ホームページ製作練習のために、ある学校の講師の計らいで、映画のHPを「ドリームウィーバ」で製作して、面接先の会社にだけ閲覧できるようにあるサイトに掲載させてもらってます。しかしパスワードを付けて閲覧を限定、アドレスとバスワードを教えないと見れないように限定しています。こうした方法でも無断掲載、著作権に抵触する行為になるのでしょうか???

よろしければ、映像資料の個人のブログ・HPへの掲載が、著作権違反になるかどうか、参考見解をお答えいただけないでしょうか?

投稿: 流石埜魚水 | 2011年3月 5日 (土) 08時53分

>流石埜魚水さん

コメントありがとうございます。
著作権に関してですが、
自分は特に専門家であるわけではないので、
はっきりとした見解を述べることはできません。
お役に立てず申し訳ありませんが、
こういう問題に関しましては、
法律に詳しい方や、
画像の使用元である配給会社さんなどに
しっかりと確認をされたほうが確実なのではないかと思います。

投稿: ANDRE | 2011年3月 6日 (日) 23時33分

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» 100歳の少年と12通の手紙 [LOVE Cinemas 調布]
『地上5センチの恋心』のエリック・=エマニュエル・シュミット監督が自身の書いた原作を映画化した作品。白血病に冒され余命僅か12日となった少年が、残された1日を10年に見立てて生を全うする感動のドラマだ。主人公オスカーには新人のアミール、主人公と共に残された12日間を共に過ごす心優しい女性ローズを『メルシィ!人生』のミシェル・ラロックが演じた。 ... [続きを読む]

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 日本で14館しか上映していない単館系映画100歳の少年と12通の手紙を観てきました。  自称映画ブログのクセして、映画の記事を書くのは約3週間ぶり!!! [続きを読む]

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