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2011年3月 8日 (火)

映画「ウソから始まる恋と仕事の成功術」

 

The invention of lying

アメリカ

2009

未公開

DVD鑑賞

「The Office」でおなじみ僕の好きな英国のコメディアン、リッキーー・ジャーヴェイスのハリウッド主演作ということで、前作「オー!マイゴースト」もなかなか面白かったので楽しみにしていた1本。

相変わらずの未公開DVDスルーなのが悲しいのですが・・・。

人類が「嘘」という概念を持たない架空の世界が舞台。

その世界では、人々はたとえそれが相手に対し悪いことであっても思った通りのことをそのまま口に出し、宗教も存在せず、映画は歴史的事件を調査し仕上げた脚本をナレーターが朗読するという娯楽であった。

主人公は冴えない脚本家のマーク(リッキー・ジャーヴェイス)。彼は一度デートをしたアンナ(ジェニファー・ガーナー)を気に入るが、アンナからはきっぱりと興味がないと言われてしまう。

あるとき彼はひょんなことから、人類史上初めて「真実ではないことを口にする」という能力を身につける。人々はどんなに荒唐無稽なことでもあって彼の言う「嘘」を全て真実であると解釈し、彼はそれを利用し大儲けをし、再びアンナにもアプローチするのだが・・・。

そんなあるとき、死の恐怖に怯える母を前に彼は「死んだ後には幸福が待っている」という嘘をつき安心させるが、やがてこの話が広まり、マークは一躍時の人となってしまう。

邦題からはちょっと想像しにくい変わった設定の物語で、先の読めない展開がなかなか面白かったです。「嘘の発明」というオリジナルのタイトルもちょっとストレートすぎるようにも思うけれど・・・。

冒頭は人々が本音(悪口)をストレートに相手に言い合ったり、我々はなかなか口にしないような下ネタを当たり前のことのように相手に告げたりするシーンで嘘のない世界をブラックな笑いと共に紹介するんですけど、何と言いますか、「嘘を言わない」ということと、「何でも口にする」ってのはまた別なような気がするんですよね・・・。思ってても言わないという概念すら存在しない世界みたいです。それで普通に社会が回ってるってのは奇跡としか言いようがないですよねぇ。

などとツッコミはじめてしまうと多分全然はまれずに終わってしまうんじゃないかと思うんですが、この物語は「嘘のない世界」という題材でドタバタなラブコメをするわけでもなく、終盤は結構哲学的な展開を見せるのがなかなかに面白かったです。

てかさ、宗教を完全に「嘘」と言いきってしまうところが欧米の映画にしてはかなり大胆だなぁと思います。

ジェニファ・ガーナーが下ネタも連発してなかなかに頑張ってはいるんですが、自分はそこまでの魅力を感じられず・・・。

見ていて嬉しかったのは、割とどうでも良いチョイ役で結構な大物が出演しているところ。フィリップ・シーモア・ホフマンとか、エドワード・ノートンとか。

映像特典にカットされたオープニングってのがあるんだけど、これがもうコントのようなチープさで、もはやそれを笑えるレベルを越えた内容だったので、カットされた理由も分かるんですけど、個人的には嫌いじゃないです。

ものすごく面白いというわけでもないけれど、皮肉に溢れた英国的な笑いが好きな方は、見てみて損はないのではないでしょうか。

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