映画「コクリコ坂から」
コクリコ坂から 日本 2011 2011年7月公開 劇場鑑賞 |
ジブリ好きとしては見逃すことのできない新作。監督の前作「ゲド」がちょいアレな感じだったので不安もあったのですが、蓋を開けてみればなかなか素敵な作品でした。(と言いつつ、辛口感想になってますが・・・)
1963年、主人公松崎海の通う高校ではカルチェラタンと呼ばれる文化部の部室棟が取り壊されることになり、文化部の生徒たちは反対運動を起こしていた。そんな中、海は新聞部の手伝いをすることになり、派手なパフォーマンスで校内の注目を浴びる新聞部の部長風間俊に思いを寄せていくのだが・・・。
事前に耳にしていた主題歌の感じからもっと抒情的な作品を想像していたので、思いがけず明るいノリの場面も多いところにちょっと驚きました。
舞台となっている昭和30年代の初期の空気は色々と工夫されていて、街の様子や人々の会話(わざとらしく時代感を出していたように思ったけど)なんかも細かいところがなかなか面白かったです。
特にカルチェラタンはサブストーリーとして、活気ある学生たちの様子がよく描かれていて面白かったですね。ジブリっぽくないイラストのタッチのキャラクターもちらほらいて新鮮でした。この辺を掘り下げてスピンオフが沢山作れそうな世界観の奥行きが感じられたのが良かったです。同居人達ももっと彼女のたちのエピソードを観たいなと思わせるキャラクターが多かったしね。文化部出身としてはこういう活気ある文化部の風景がとっても心地良い。
ただ、ストーリーもキャラクターも音楽も個々ではとても良いのに、演出の仕方がやっぱりちょっと苦手だったかなぁ。
主人公が彼のことを好きになるきっかけもはっきりと感じられなかったし(ほほを赤らめるっていう演出もちょっとな・・・)、ショックを受ける場面なんかも、もうちょっと丁寧に描いてほしかったかなぁ。
短めの尺の作品でしたが、2人の恋愛模様をもうちょい繊細にじっくりと描いて2時間くらいの映画にしても良かったのではないかと思います。変にテンポが良くドタバタと展開しちゃってたし。アリエッティのときも「もうちょっとこの場面をじっくりと観たい」と思うところでぱっと場面が転換してしまって残念に思うところがチラホラあったけれど、今回はそういう場面がかなり沢山ありました。
あと戦艦が沈む図はなくても良かったと思ふ。
音楽に関しては、サントラはとても良いんだけど、挿入のタイミングが自分の感性と合わなかったというか。なぜこの場面でこの曲?と思うところが多かったです。しっとりしたいのに明るい曲だったり。「上を向いて歩こう」も、「一人ぼっち」を感じる場面も劇中にはあるのに2度流れる2回ともが「2人」の場面なのが、自分的には残念。
プロの声優を使わないことがしばしば非難の的になっているけれど、「アリエッティ」も今回も自分は全然気にならず。あまり役者の顔がちらつかなかったし、そんなに悪くないんじゃないでしょうか。
てか、生徒会長の声が兼末くんこと風間俊介って、どうせなら風間俊をやらせてあげれば良かったのにね。
ところで、タイトルになってる「コクリコ坂」、作中で全く触れられないので、観終わってから「そういえば、コクリコ坂ってどこ?」な感じになってしまいましたね。
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