映画「J・エドガー」
J. Edgar アメリカ 2011 2012年1月公開 劇場鑑賞 |
イーストウッド監督の新作ということで楽しみにしていた1本です。
主人公はFBI長官フーヴァー(レオナルド・ディカプリオ)。
1919年、米国内でも共産主義が高まっていくなか、司法長官宅が過激派に襲撃され、24歳のエドガー・フーヴァーは司法省に新たな作られた捜査チームのリーダーに任命される。
やがてエドガーは秘書のヘレン(ナオミ・ワッツ)や右腕のクライド(アーミー・ハマー)らの助けを得ながら、成果を上げていくのだが・・・。
うーん、もうちょっと予習していけば良かったかな・・・。FBIのフーバー長官の物語くらいで、事前に情報もほとんど入れずに見に行ったのだけど、歴史的な部分は「前提」として描かれている場面も多くて、20世紀のアメリカ史をざっと復習しておけばもうちょい深く楽しめたかなぁという気がします。
中盤で誘拐事件に結構大きく時間を割くんだけど、この辺りはイーストウッド監督の「チェンジリング」なんかも思い出させて、なかなか見応えがありましたね。この題材だけで映画にしても良かったのではないかという気もします。
晩年の主人公が自伝のために過去を振り返るという設定になっているのですが、ラストで衝撃の事実が告げられて、語り手の視点が必ずしも事実であるとは限らないというあたりがカズオ・イシグロ的で非常に面白かったです。
終盤は思ってた以上に「ラブストーリー」色が強くて、まさかそのような展開になるとは思っていなかったので、少々驚きつつ、この点を含めて、母親への依存や精神的な弱さなども盛り込んで、大統領でさえもが脅威を感じるFBI長官という人物の功績を支えている裏の姿をしっかりと描こうとする意気込みが感じられて見応えのある作品だったと思います。
てか、図書館の場面、結構好きだったのに、まさかの「そっち方面」の展開っていう・・・。
ただね、期待が大きかったのか、思ったほど「面白い」とは思えなかったのですよね。これは自分の知識不足が原因なのかなぁ。
ディカプリオは文句なしの熱演なんだけど、老け役はちょっと難しかったのかなぁという気も。鬼気迫る勢いがもうちょい感じられると良かったかなぁと。てか、エドガーとクライドの老けメイクでのやりとりがちょっとコントっぽく感じられてしまったのですよね・・・。
それにしても、イーストウッド監督、コンスタントに作品を作っているのがとっても嬉しいですね~。次回作にも期待!!
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