映画「ヒューゴの不思議な発明」
Hugo アメリカ 2011 2012年3月公開 劇場鑑賞 |
今年のアカデミー賞での話題作ということで楽しみにしていた1本。
舞台は20世紀初頭のパリ。優しかった父を亡くし、駅に住み込んで時計のメンテナンスをしている叔父に引き取られた少年ヒューゴは駅員たちには内緒で叔父に代わって駅の時計のネジを巻きながら過ごしていた。ヒューゴの唯一の楽しみは父が博物館から持ってきたカラクリ人形を再び動かせるように修理することであった。
ある日、ヒューゴは駅の玩具店からネズミのおもちゃを盗もうとしたところを店主のジョルジュ(ベン・キングスレー)に見つかり、大切にしていた父の形見のノートを取り上げられてしまう。ノートを返してもらおうとジョルジュの家までついていったヒューゴはジョルジュの養女イザベルと出会い、二人は次第に打ち解けていく。そんな折、イザベルが首からさげているペンダントについている鍵がヒューゴのカラクリ人形の鍵穴と同じ形をしていることに気が付き・・・
普通に良いお話でした。
鑑賞前は勝手にスチームパンク的なファンタジー映画だと思っていたのですが、思っていたよりもずっと現実ベースの物語で、事前にストーリーの知識を全く入れずに観に行ったこともあって、どのように展開するのかというワクワク感も味わえることができたのが良かったですね。結構予想外の方向に進んで行って、少年と機械人形の物語が最終的に映画の歴史に関わってくるのはとても面白かったです。
鑑賞後に原作も読んだのですが、映画はかなり忠実に原作を映画化していたので、この辺りは原作の良さを最大限に引き出していたように思います。
あと、この映画、キャスティングがとっても良い!ジュード・ロウはほんの少ししか登場しないのに抜群の存在感だし、ベン・キングスレーは文句なしの好演。そして、子役2人がとても生き生きとしていて作品に躍動感を与えているのが良かったですよ。
ヒューゴ少年を演じたエイサ・バターフィルド君は「縞模様のパジャマの少年」の主人公の少年ですね。いやぁ、大きくなりましたね~。「縞模様~」はただただ辛い作品だったけれど、今回は希望のあるラストの映画に出ることができて本当に良かった!
警官のキャラクターが結構お気に入りなんですが、ヒューゴの物語とは別に小さな恋物語が描かれているのもとっても微笑ましかったです♪
そして、そして、この映画、3Dで観て大正解。
この作品の陰の主役は何と言っても「映画」そのもの。列車が迫ってくる場面が作中に登場したり、映画黎明期の作品を3Dで復活させて見せてくれたりで、21世紀の観客である我々に「初めて映画を観た人々」の感動を追体験させるために3Dをとても効果的に使っているのがとても良かった!
3Dでよみがえった当時の映画、もっともっと観たかったなぁ。
そんなわけで、映画、からくり人形、手品師などなど自分の好きな要素がこれでもかってくらいに登場するので、よくよく考えるとかなりあっさりとしたストーリーではあるけれど、細かな演出や仕掛けに大満足の1本でした。
どうでもいいけど、「不思議な発明」ってちょっと違う気がする。
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