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2013年3月 5日 (火)

「残り全部バケーション」伊坂幸太郎

残り全部バケーション

残り全部バケーション

伊坂幸太郎

.集英社 2012

伊坂幸太郎の現時点での最新作です。普段は文庫派なのですが、職場にて伊坂好きの同僚から文庫まで待つのはもったいないくらいに面白かったからと貸していただきました。確かに面白かったので、感謝!

物語は裏稼業に生きる溝口と岡田という2人の男を軸にした連作短編で、それぞれの短編で舞台となる時間も違うし、主役となる人物も変わるので、一見すると同じ世界観で書かれた短編集のように思えるのですが、最終話でそれまでの短編に出てきた様々な要素が一気につながって、この本全体で1つの長編のようになっているというなかなか面白い1冊。

こういう連作短編の手法は加納朋子が抜群に巧くて、初めて加納作品を読んだ時ほどの感動はなかったけれど、それでも久々に伏線が回収されていく伊坂作品の爽快感を味わうことができたのが嬉しかったです。

あと、全作品を通して、携帯電話やらスマホやら、公衆電話やらデジカメやら、デジタルな機器が結構キーとなって登場して、それぞれのデバイスの特性が作品の中でしっかりと生かされているのも面白いですね。

伊坂氏の連作短編は「チルドレン」や「死神の精度」があるけれど、自分はこの作品が一番好きですね。

収録されてる5作品の中で好きだったのは「タキオン大作戦」と「小さな兵隊」かな。昨年の「逆ソクラテス」は全伊坂作品の中でもかなり上位にくる勢いで好きだったのだけれど、このところの伊坂氏は小学生を主人公にした作品のクオリティが高いなぁと思います。

伊坂節は相変わらず炸裂しているし、とっても軽い読み物ではあるのだけれど、読後感がとても爽やかで、エンタメ小説としては文句なしに面白かったです!

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